「親が退院することになった」「最近、母の様子がおかしい」——親の介護は、ある日突然始まることがほとんどです。何から手をつければいいのか分からず、不安と焦りでいっぱいになるのは、あなただけではありません。実は、やるべきことの「順番」はほぼ決まっています。この記事では、介護が始まったときに最初にやること5つを、要介護認定の申請の流れとあわせて順番に解説します。この順番どおりに進めれば、一人で抱え込まずに公的な支援につながることができます。
※本記事は2026年7月時点の情報です。最新の制度はお住まいの市町村・厚生労働省の公式情報をご確認ください。
やること1:まず「地域包括支援センター」に相談する
最初の相談先は、地域包括支援センターです。地域包括支援センターは、高齢者の暮らしを支える市町村の総合相談窓口で、保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーなどの専門職が無料で相談に乗ってくれます。
- 「介護が必要かどうかまだ分からない」段階でも相談してOK
- 親が住む地域を担当するセンターに連絡する(センターは中学校区ごとなど地域単位で設置されています)
- 遠方に住んでいる場合は、電話相談から始められます
お住まいの地域のセンターは、市の公式サイト(船橋市・市川市・鎌ケ谷市・白井市など)で「地域包括支援センター」と検索すると一覧が見つかります。「どこに相談すればいいか分からない」という段階の悩みこそ、ここに持ち込んでください。
やること2:要介護認定を申請する
介護保険のサービス(訪問介護・デイサービス・訪問看護など)を使うには、要介護認定が必要です。申請から認定までの流れは全国共通で、次のとおりです。
申請から認定までの流れ
- 申請……親が住む市町村の介護保険窓口に申請します。本人のほか、家族や地域包括支援センターによる申請代行も可能です。介護保険被保険者証(65歳以上の方)を用意しましょう
- 認定調査……市町村の調査員が自宅(入院中は病院)を訪問し、心身の状態を聞き取り調査します
- 主治医意見書……市町村がかかりつけ医に意見書の作成を依頼します(かかりつけ医がいない場合は市町村に相談)
- 一次判定・二次判定……調査結果と意見書をもとにコンピュータ判定を行い、その後、保健・医療・福祉の専門家による介護認定審査会で最終判定します
- 結果通知……原則として申請から30日以内に結果が通知されます(実際には30日を超える場合もあります)。「要支援1・2」「要介護1〜5」または「非該当」のいずれかの認定が届きます
認定調査で気をつけたいこと
- 家族が必ず同席する……本人は調査員の前で「できます」と張り切ってしまいがちです。普段の様子を家族が補足しましょう
- 困りごとをメモしておく……夜間の様子、転倒歴、物忘れのエピソードなど、日頃の状況を具体的に伝えられるよう準備を
なお、認定結果が出る前でも、申請日にさかのぼってサービスを利用できるしくみがあります。「退院が迫っていて間に合わない」という場合も、あきらめずに窓口や地域包括支援センターに相談してください。
やること3:ケアマネジャーを決める
「要介護1〜5」の認定が出たら、ケアマネジャー(介護支援専門員)を決めます。ケアマネジャーは、介護の計画書である「ケアプラン」を作り、サービス事業者との調整を担ってくれる、いわば介護のパートナーです。
- ケアプラン作成の利用者負担はありません(介護保険から全額給付されます)
- 探し方は、①地域包括支援センターで紹介してもらう ②市町村の居宅介護支援事業所リストから選ぶ ③知人・病院の相談員に聞く、など
- 相性が合わなければ後から変更もできます
「要支援1・2」の場合は、地域包括支援センターが中心となって介護予防のプランを作ります。ケアマネジャーの役割や選び方は、関連記事「ケアマネジャーとは?役割・探し方・費用をやさしく解説」で詳しく解説しています。
やること4:ケアプランを作り、サービスを使い始める
ケアマネジャーが決まったら、本人・家族の希望を聞き取ったうえでケアプランを作成し、サービスがスタートします。最初によく使われるのは次のようなサービスです。
- 訪問介護(ホームヘルプ)……食事・入浴・排せつの介助や、掃除・調理などの家事援助
- 訪問看護……看護師による健康状態の観察、医療処置、服薬管理など
- デイサービス(通所介護)……日中の入浴・食事・機能訓練
- 福祉用具のレンタル……手すり・歩行器・介護ベッドなど
大切なのは、最初から完璧なプランを目指さないことです。使ってみて合わなければ、ケアマネジャーに伝えて調整すればOK。まずは小さく始めて、生活のリズムに合わせて整えていきましょう。
やること5:仕事と介護の両立の準備をする
介護のために仕事を辞めてしまう「介護離職」は、収入面でも精神面でも大きなリスクです。国の両立支援制度を知っておきましょう。
- 介護休業……対象家族1人につき通算93日まで、3回を上限に分割して取得できます。雇用保険から介護休業給付金が支給される場合があります
- 介護休暇……対象家族1人につき年5日(2人以上は年10日)。通院の付き添いや手続きなどに、時間単位でも取得できます
- そのほか、短時間勤務等の措置や残業免除など、勤務先に義務づけられた制度があります
介護休業93日は「自分で介護をするための期間」ではなく、介護の体制を整えるための期間と考えるのがポイントです。認定申請・ケアマネ選び・サービス調整をこの期間に済ませ、日常の介護はプロと分担する——これが両立の基本形です。制度の詳細は勤務先の人事担当や、厚生労働省の両立支援の窓口に確認してください。
よくある質問
Q1. 親が「介護なんて必要ない」と嫌がります。どうすれば?
A. よくあるお悩みです。「介護」という言葉を使わず、「健康チェックに来てもらおう」「家事を少し手伝ってもらおう」と伝えると受け入れられやすいことがあります。また、地域包括支援センターに相談すれば、本人への働きかけ方も一緒に考えてくれます。まずご家族だけで相談に行くこともできます。
Q2. 要介護認定の結果が出るまでどのくらいかかりますか?
A. 原則は申請から30日以内に通知されますが、地域や時期によってはそれ以上かかる場合もあります。急ぐ事情(退院が迫っているなど)がある場合は、申請時に窓口へ伝え、暫定的なサービス利用についても相談しましょう。
Q3. 離れて暮らしていても手続きはできますか?
A. できます。要介護認定の申請は家族や地域包括支援センターが代行でき、ケアマネジャーとの連絡も電話やメールで可能です。遠方にお住まいの方の相談体制については、関連記事「一人暮らしの親が心配な方へ」もご覧ください。
まとめ|順番どおりに進めれば大丈夫。一人で抱え込まないで
- 地域包括支援センターに相談(無料・どんな段階でもOK)
- 要介護認定を申請(原則30日以内に結果通知)
- ケアマネジャーを決める(利用者負担なし)
- ケアプランを作ってサービス開始(小さく始めて調整)
- 仕事と介護の両立制度を確認(介護休業93日は「体制づくり」の期間)
親の介護は長い道のりだからこそ、最初に「プロと分担するしくみ」を作ることが何より大切です。True Colorsグループでは、居宅介護支援(あおい・あやめケアプランセンター)、訪問介護(ヘルパーセンターオリーブ)、訪問看護(あおい訪問看護ステーション)が同一グループにあり、「何から始めればいいか分からない」段階からまとめてご相談いただけます。
まずはお気軽にご相談ください。 – お電話:050-5530-4938 – お問い合わせフォーム:https://visitcare-aoi.com/ のお問い合わせページへ – 対応エリア:船橋市・市川市・鎌ケ谷市・白井市を中心とした地域

