腹膜透析を自宅で続けるとき、訪問看護は何を支援できる?|観察・手技確認・主治医連携

こんにちは、あおい訪問看護ステーション(千葉県船橋市)です。

腹膜透析(PD:ピーディー)は、ご自身の腹膜を使って自宅で行える透析治療です。通院が基本の血液透析と違い、治療の場が「病院」ではなく「暮らしの中」になります。だからこそ、退院してご自宅での生活が始まると、「この手順で合っているかな」「排液の色、これって大丈夫?」といった不安が、ご本人にもご家族にも出てきやすいものです。

そんなとき、暮らしの場に定期的に伺う訪問看護は、腹膜透析のある生活を支える身近な存在になれます。この記事では、腹膜透析を自宅で続ける方に対して訪問看護が一般的に担える支援を、①訪問時の観察、②セルフケア支援、③主治医・PD外来との連携、の3つに分けてご紹介します。

目次

訪問看護師が訪問時に確認する代表的なこと

訪問看護師は、医師の指示書にもとづいてご自宅に伺い、治療と生活の両面から状態を確認します。腹膜透析をされている方の場合、一般的に次のような点が観察のポイントになります。

  • 全身の体調:血圧・体温などのバイタルサイン、体重の推移、むくみ(浮腫)の有無、食欲や睡眠の様子
  • カテーテル出口部の状態:発赤・腫れ・痛み・分泌物など、感染を疑うサインがないか
  • 排液の状態:色や濁り、量の記録がつけられているか。発熱や腹痛と合わせて、腹膜炎を疑うサインがないか
  • 生活環境:透析液や資材の保管場所、装置を置く位置や高さ、接続操作をする場所の清潔さなど

先日参加した勉強会でも、排液は1回ごとの結果に一喜一憂せず数日単位のスパンで体重や排液量とあわせて評価すること、透析液の保管には1〜2畳分ほどのスペースが必要になること、接続操作の際はエアコンや扇風機の風が直接当たらない環境づくりが大切であることを学びました。「病気」だけでなく「暮らし」ごと見られるのは、ご自宅に伺う訪問看護ならではの視点だと感じています。

手技の確認とセルフケア支援、療養上の相談

腹膜透析は、バッグ交換や機器の操作をご本人やご家族が担う治療です。病院でしっかり指導を受けて退院しても、自宅で一人でやってみると「あれ、この順番で良かったっけ?」と迷う場面は少なくありません。

訪問看護師は、一般的に次のような形でセルフケアを支えることができます。

  • 病院で指導された手順どおりに操作できているか、一緒に確認する(手洗い・マスク・キャップの使い捨てなど清潔操作の再確認を含む)
  • 体重・血圧・排液の記録の習慣づけをサポートし、変化に早く気づけるようにする
  • 食事や水分、皮膚のケア、睡眠など、療養生活全般の相談にのる
  • ご家族の介護負担や不安を聞き取り、必要に応じてケアマネジャーなど他職種と共有する

なお、具体的な治療内容や手技の変更は、あくまで主治医・PD外来の指導が基本です。訪問看護は、その指導内容が自宅で無理なく続くように寄り添う役割、とイメージしていただくと分かりやすいと思います。

「いつもと違う」を主治医・PD外来へつなぐ

在宅での腹膜透析でもっとも避けたい合併症のひとつが腹膜炎です。排液の濁り、発熱、腹痛、出口部の異常など、「いつもと違う」サインに早く気づき、早く医療につなぐことが重要とされています。

訪問看護師は、定期的に訪問して状態を把握しているからこそ、小さな変化に気づきやすい立場にあります。気になる所見があれば、自己判断せず速やかに主治医やPD外来へ報告・相談し、受診のタイミングを一緒に考えます。病院の地域連携室やケアマネジャーの皆さまにとっても、「自宅での様子を定点観測し、医療へつなぐ目」として訪問看護をチームに加えていただく意義は大きいと考えています。

あおい訪問看護ステーションの取り組み

あおいでは、腹膜透析の利用者さんへの対応に向けて、スタッフ一同で学びを深めているところです。先日は、接続装置「つなぐ」やAPD装置「かぐや」の実機に触れる勉強会にも参加しました。その様子は「腹膜透析(PD)の勉強会に参加しました」の記事で詳しくレポートしています。

あおいの体制として、次のような特徴があります。

  • 24時間365日の連絡体制:夜間や休日の「どうしよう」に、電話でつながる安心があります
  • 看護師とPT・OT・STが在籍:体調管理だけでなく、体力や生活動作の面からも多職種で支えます
  • 船橋市・市川市・鎌ケ谷市・白井市に対応:地域の病院・ケアマネジャーの皆さまと連携しながら在宅療養を支えます

まとめ:退院前の段階からご相談ください

  • 訪問看護は一般的に、体調・出口部・排液・生活環境の観察、手技のセルフケア支援、療養相談を担うことができます
  • 「いつもと違う」に気づいたら、主治医・PD外来へ速やかにつなぐのも訪問看護の大切な役割です
  • あおいは腹膜透析の方への対応に向けて学びを深めています。まずはお気軽にご相談ください

「退院後の生活がイメージできない」「自宅でのPDを見てくれる事業所を探している」——そんな段階からのご相談で構いません。患者さん・ご家族はもちろん、病院の地域連携室・ケアマネジャーの皆さまからのお問い合わせもお待ちしています。お電話(050-5536-3136)またはお問い合わせページからどうぞ。

※この記事は一般的な情報のご紹介です。実際の治療内容や体調に関する判断は、必ず主治医・かかりつけの医療機関にご相談ください。

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