訪問看護の自己負担が高いと感じたら|使える軽減制度の一覧

「高いと感じたら」自己負担を下げる。使える制度。あおい訪問看護ステーション

「訪問看護の回数を減らそうと思っています」。理由をうかがうと、費用のことだった、というのは少なくありません。

そのとき私たちがまずお伝えするのは、負担を軽くする制度を全部使っていますかということです。申請しなければ使えない制度がいくつもあり、知らずに全額を払い続けている方がいます。

この記事では、訪問看護の自己負担を軽くできる制度を、使う順に整理します。※2026年9月時点の情報です。金額の基準は見直しが続いているため、実際の上限額は必ずご自身の保険者にご確認ください。

目次

まず、どちらの保険を使っているかを確かめる

医療保険か介護保険かで見るべき軽減制度が変わることを示した図|あおい訪問看護ステーション

訪問看護は、医療保険で使う場合と介護保険で使う場合があります。どちらかによって、使える軽減制度が違います。

ご自身がどちらか分からないときは「訪問看護は医療保険と介護保険どっち?自己負担の目安を解説」をご覧ください。ケアマネジャーがついている方は、ケアプランに訪問看護が載っていれば介護保険です。

医療保険で使っているとき|高額療養費制度

限度額適用認定証を先に出すと窓口の支払いが上限額までで済むことを示した図|あおい訪問看護ステーション

1か月に支払った医療費の自己負担が一定額を超えると、超えた分が払い戻される制度です。訪問看護療養費も対象になります。

大事なのは、「限度額適用認定証」を先に出しておくと、窓口での支払いが上限額までで済むという点です。あとから払い戻しを受けるより、手元のお金が減りません。マイナ保険証を使い、限度額情報の提供に同意する方法でも同じ扱いになります。

自己負担の上限額は所得によって決まります。この上限額は令和8年8月から見直しが始まり、令和9年8月にも変更が予定されています。金額を調べるときは、必ず最新の情報をご確認ください。加入している健康保険(協会けんぽ・健康保険組合・国民健康保険・後期高齢者医療)の窓口が確実です。

介護保険で使っているとき|高額介護サービス費

1か月に支払った介護サービスの自己負担が上限を超えると、超えた分が払い戻されます。訪問看護のほか、訪問介護、デイサービス、福祉用具貸与なども合算します。

こちらはいちど申請すれば、以降は自動で振り込まれる市区町村がほとんどです。心当たりのある方は、市区町村の介護保険担当課にお尋ねください。

ひとつ注意点があります。区分支給限度基準額を超えて使った分(全額自己負担の部分)は、高額介護サービス費の対象になりません。限度額の中に収まっている分だけが対象です。

医療保険と介護保険の両方を使っているとき

1年間(8月〜翌年7月)の医療保険と介護保険の自己負担を合算して、上限を超えた分が払い戻される高額医療・高額介護合算療養費という制度があります。

ご本人とご家族が別々の制度を使っている場合でも、同じ医療保険に加入していれば合算できます。申請先は、加入している医療保険の窓口です。見落とされやすい制度なので、両方を使っている方は一度確認する価値があります。

病気・状態で使える制度

自立支援医療(精神通院医療)

精神疾患の通院治療に必要な医療費が原則1割負担になり、所得に応じた月額上限が設けられます。精神科訪問看護も対象です。申請は市区町村の担当課で、医師の診断書が必要です。詳しくは「精神科訪問看護とは?対象・内容・利用の流れ|船橋・市川対応」もご覧ください。

指定難病の医療費助成

指定難病の受給者証をお持ちの方は、自己負担に上限が設けられます。訪問看護も対象です。「難病の訪問看護|医療費助成・自己負担2割と保険の使い方【船橋市】」に詳しく書きました。

小児慢性特定疾病の医療費助成

18歳未満(引き続き治療が必要な場合は20歳未満)のお子さんが対象です。指定医療機関で受けた医療が助成の対象になり、訪問看護ステーションも指定を受けている必要があります。「小児慢性特定疾病の指定医療機関とは?調べ方と申請の流れ4ステップ」をご覧ください。

子ども医療費助成

お住まいの市によって対象年齢と自己負担が異なります。精神科訪問看護に適用されるかどうかも市によって扱いが違うので、お住まいの市の窓口でご確認ください。

市区町村ごとの制度もあります

訪問看護の負担を軽くする制度と申請先の一覧を示した図|あおい訪問看護ステーション

船橋市・市川市・鎌ケ谷市・白井市には、それぞれ独自の助成や減免があります。所得の状況によっては介護保険の利用者負担そのものが軽減される制度もあります。制度の名前を知らないと検索もできないので、まずは市区町村の窓口かケアマネジャーに「使える軽減制度はありませんか」と聞いてしまうのが早いです。

費用を理由に回数を減らす前に

訪問看護を減らすと、状態の変化に気づく機会も減ります。結果として入院につながり、かえって負担が大きくなることもあります。

限度額がいっぱいで何かを削らなければならないときは、削る前にケアマネジャーへご相談ください。医療保険に切り替えられる条件に当てはまる場合や、限度額の対象外になるサービスに振り替えられる場合があります。

まとめ

  • 医療保険なら高額療養費。限度額適用認定証かマイナ保険証で、窓口の支払いを上限までにできる
  • 介護保険なら高額介護サービス費。一度申請すれば以降は自動のことが多い
  • 両方使っているなら高額医療・高額介護合算療養費。見落とされやすい
  • 精神科・難病・小児慢性は、それぞれ専用の助成がある
  • 上限額は見直しが続いているので、金額は必ず保険者に確認する

費用のことは聞きにくいと思われるかもしれませんが、遠慮なくおっしゃってください。使える制度があるのに知らないまま、というのがいちばんもったいないと思っています。

あおい訪問看護ステーション(千葉県船橋市丸山3-1-2-202)
対応エリア:船橋市・市川市・鎌ケ谷市・白井市を中心に対応しています
お電話(050-5536-3136)またはお問い合わせフォームからご相談ください。

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この記事を書いた人

金子誠 看護師

株式会社True Colors 代表・看護師。千葉県船橋市で「あおい訪問看護ステーション」を運営しています。

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