訪問看護のカスハラ対応|一人訪問の4手順

訪問看護の一人訪問でカスハラに対応する4手順。まず安全を確保|あおい訪問看護ステーション

訪問看護の一人訪問中に暴言や性的な言動を受けたら、対応を一人で決めず、まず安全を確保してください。安全な場所から事業所へ連絡し、事実を記録して、次の訪問方法を管理者と検討します。この記事では、訪問中から帰所後までの4手順、報告に必要な内容、千葉県で使える相談窓口を整理します。「苦情なのか、カスハラなのか」と迷う段階でも相談できます。制度と窓口の情報は2026年9月21日確認です。

目次

訪問看護のカスハラ対応は、まず安全を確保する

相談する前に、危険な場を離れる

身体に危険が迫っている場面では、その場で説明や説得を続ける必要はありません。距離を取り、出られる場所へ移動してください。緊急の危険があれば警察への通報など、状況に応じた対応が必要です。負傷や体調の変化があれば医療機関への相談も検討します。

厚生労働省の介護現場におけるハラスメント対策マニュアルは、訪問先から速やかに外に出られる経路を確認し、職員間で共有することを示しています。訪問前に経路と連絡方法を確かめておくことは、安全な判断の助けになります。

玄関への動線を塞がれた想定場面なら、「このままでは対応できません。事業所へ連絡します」と短く伝えます。相手を刺激しそうな場合は発言より退避を優先します。訪問の中断後に必要なケアの調整は、管理者と主治医・担当ケアマネジャーに相談してください。

苦情とハラスメントをその場で断定しない

「説明が分かりにくい」「時間を守ってほしい」という申入れは、内容を確かめるべき苦情です。一方で、身体的な攻撃、威圧、執拗な暴言などは就業環境を害し得ます。厚生労働省のカスタマーハラスメント解説は、言動の内容や態様、業務の事情を総合して判断するとしています。

その場で「これはカスハラです」と決める役割を職員一人に負わせないことが大切です。事実と困った点をまず報告すれば、事業所が確認できます。2026年10月1日からの事業主の防止措置義務については、厚生労働省の施行案内を参照してください。訪問先での安全とカスタマーハラスメントも参考になります。

一人訪問中のカスハラ対応4手順

次の順番は一般的な行動の目安です。各事業所の緊急連絡手順と利用者の状態に合わせて判断してください。

手順職員が行うこと事業所と確認すること
1 安全を確保距離を取り、必要なら訪問先から離れる利用者のケアをどう継ぐか
2 連絡する安全な場所から上司・相談窓口へ伝える誰が次の連絡を担うか
3 記録する日時、場所、言葉、行動、自分の状態を残す記録の保管先と共有範囲
4 次回を調整一人訪問を続けるか自分だけで決めない担当、人数、訪問方法、関係者との連携

手順1|その場の危険を見て距離を取る

最初の判断は「続けられるか」ではなく「今、安全か」です。身体に触れられる、物を投げられる、退出を妨げられるなど、危険を感じる場面では距離を取ってください。厚生労働省の訪問看護における暴力・ハラスメント対策には、防犯機器の案内もあります。ただし、機器の導入状況を問わず、現場の安全判断が先です。

手順2|事業所の連絡先へ状況を伝える

安全な場所に移ったら、決められた連絡先へ伝えます。長い説明は後で構いません。「いつ・どこで・何があり、今どこにいるか」を先に話すと、管理者が動きやすくなります。厚生労働省の職員向けチェックシートも、少しでもハラスメントを受けたと感じたら上長や相談窓口へ相談することを確認項目にしています。

手順3|安全な場所で事実を記録する

記録は判断を助けます。日時、場所、誰が何をしたか、同席者、職員の心身の状態を残します。厚生労働省の相談シートは、詳細を書けないときは空欄でも相談できるとしています。まず報告してから、落ち着いて追記してもかまいません。

手順4|次の訪問方法を管理者と決める

次回の訪問を一人で抱えないことが重要です。担当の変更、複数名での訪問、連絡方法の変更などを管理者と検討します。厚生労働省の介護現場におけるハラスメント事例集でも、報告後に担当や体制を調整した例が示されています。サービスの継続や変更は、利用者の不利益も見ながら事業所が判断します。

訪問看護の報告は「見た・聞いた・困った」を分ける

事実は日時と言葉を具体的に残す

「怖かった」という感覚も大事な情報です。それに加え、見聞きした言動を分けて記すと、事業所が事実確認を進めやすくなります。職員が事実を立証し切ってから相談する必要はありません。例えば「訪問終了時に家族が玄関前に立っていた」「退出しにくいと感じた」「次回の訪問体制を相談したい」のように、事実、影響、希望を分けます。この例は架空であり、実際の利用者の出来事ではありません。SNSや私用端末へ利用者情報を残さず、事業所の定める記録手段を使ってください。

相談時は希望を一つ添える

「報告だけしたい」「事実を確かめてほしい」「次回の同行を相談したい」など、現時点の希望を一つ添えます。厚生労働省の相談シートにも、希望や共有範囲を記入する欄があります。話しにくい内容まで電話で説明する必要はありません。必要な人に、必要な範囲で共有する方法を事業所と確かめてください。

カスハラを受けた職員を事業所が支える方法

担当変更や複数名訪問を検討する

報告を受けた事業所は、事実の確認と職員への配慮、再発防止を検討します。厚生労働省の事業主向け解説は、相談窓口の整備と事後の迅速な対応を示しています。職員に同じ条件での一人訪問を続けさせるかどうかは、組織が検討すべき事項です。

複数名訪問の算定や利用者負担は、医療保険・介護保険の区分や個別要件によります。この記事では一律の金額を示しません。実際の運用は事業所と保険者・自治体の案内を確認してください。

利用者の状態や背景も確認する

言動の背景に病気や障害、意思疎通の難しさ、サービス説明の行き違いがある場合もあります。背景を確かめることと、職員の安全を守ることの両方が必要です。厚生労働省の介護現場向け資料は、事業所内で抱え込まず、関係者と連携することを勧めています。診断や治療については主治医・かかりつけ医に相談してください。

千葉県の訪問看護職員が使える相談窓口

県の専用相談センターに相談できる

千葉県には、千葉県在宅医療・訪問介護職員カスハラ相談センターがあります。訪問看護ステーションの職員も対象です。県の案内では、職員本人のほか、事業所の管理者も相談できます。電話は0120-833-613、受付は平日9時から19時、相談費用は無料とされています。受付時間や方法は利用前に県のページで再確認してください。差し迫った危険への緊急通報に代わる窓口ではありません。

相談内容の共有範囲を確かめる

外部へ相談する前に、利用者の個人情報をどこまで伝えるか確認してください。厚生労働省の介護現場におけるハラスメント対策マニュアルは、関係機関との連携時に、個人情報の第三者提供の条件を確認する必要があるとしています。まずは氏名を伏せて概要から相談できるか、窓口に尋ねるとよいでしょう。

訪問看護への就職を考える方は、見学時に「一人訪問中の連絡先」「相談後に誰が次回訪問を決めるか」を尋ねてみてください。勤務の流れは訪問看護師の働き方でも確認できます。あおい訪問看護ステーションの実際の手順は、面談時に確認いただく項目です。

よくある質問

Q1. 不快だっただけでも報告してよいですか?

はい。分類が決まっていなくても、受けた言動と困っている点を上司や相談窓口へ伝えられます。厚生労働省の職員向けチェックシートも、少しでもハラスメントを受けたと感じたときの相談を確認項目にしています。

Q2. 利用者に認知症がある場合も相談できますか?

相談できます。病気や症状の有無だけで言動を一律に分類せず、職員の安全と利用者の状態を事業所で確認します。症状の評価は主治医・かかりつけ医に相談してください。

Q3. 一人で次の訪問を断ってもよいですか?

差し迫った危険があれば、まず安全を確保して事業所へ連絡してください。その後の訪問体制やサービスの継続は管理者と検討します。ハラスメントがあれば必ず契約を終了できるわけではありません。

Q4. 千葉県の窓口は訪問看護師も対象ですか?

はい。千葉県の相談センターは、訪問看護ステーションの職員を対象に含めています。管理者からも相談できます。

参考リンク(公式ページ)

参考リンクは2026年9月21日にページ本文を確認しました。

職場見学で相談体制を確認したい方は、あおい訪問看護ステーションの採用情報からお問い合わせください。

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この記事を書いた人

金子誠 看護師

株式会社True Colors 代表・看護師。千葉県船橋市で「あおい訪問看護ステーション」を運営しています。

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